英語の the、単数、複数との付き合い方

英語学習の考え方
この記事は約4分で読めます。

はじめに

今回は、英語学習者の難敵ともいえる、
名詞に付く、冠詞のthe、単数のa、複数のsについて考えていきましょう。

学校で習った事のおさらい

学校ではこのようにならったのではないでしょうか?
・1つなら単数の a を付ける
・2つ以上なら複数の s を付ける
・特定する場合は the を付ける
・名詞には可算名詞と不可算名詞がある
・不可算名詞には、a や s は付けない

よくある例

(可算名詞の例)
・1つの本 … a book
・2つ以上の本 … books
(不可算名詞の例)
・水 … water (a water や waters とは言わない)
(the の例)
・そのペン … the book
・そのペンたち … the books

名詞を覚えるときに気を付けること

具体的なことを話す前にまず知って頂きたいことは、
この、冠詞のthe、単数のa、複数のs の扱い方です。
英語学習する中でも、特に完璧主義にならない方がいいことの1つです。
細かな違いが気になるのは素晴らしいことで、
それを探求するからこそ違いが分かってくると思いますが、
深入りしすぎないことも重要です。
これは非常に奥が深く、例外もたくさんありますので、
調べても完全にスッキリするということは難しいからです。
気になったときは、1歩でも理解が進んだら満足することをお勧めします。
正確な意味は上級者にならないと分からないと思いますので、
初級者は完璧はあり得ないと思うくらいがいいと思います。
今すぐ使いこなせる必要はありません。なぜ難しいかを理解しておくことで、
完全に理解する必要はないことを理解し、完璧主義にならないようにしておきましょう。

加算名詞と不可算名詞という罠

学校では「名詞には加算名詞と不可算名詞がある」と教えられたと思いますが、
個人的には、この覚え方は誤解を招く恐れがあり、あまり良くないと思っています。
それよりも、「名詞には、可算名詞的使い方と不可算名詞的使い方があり、
どちらかしか使えない名詞がある」という言い方の方が良いのではないかと思います。
では具体例を見て行きましょう。

(例1)可算、不可算どちらでも使う名詞

coffee コーヒー を例に見ていきましょう。
教科書的な解説では、coffee は液体の一種で不可算名詞とされ、a coffee とは言えず、
数えたい場合は、a cup of coffee と言う必要があるなどと言われています。
ただし実際には、coffee を使う場合は、カップに入ったコーヒーに対して言う事も多く、
a coffee (a cup of coffeeの略)として使う事もあります。
このようにcoffee=不可算名詞と盲目的に覚えるのではなく、
それが数えられる状態にあるのかによって単数、複数を使うイメージをした方が実践的です。

※注 英語のテストを受ける場合は文法的正確さが必要にはなります

(例2)可算名詞しか使えない名詞

pen ペン など目に見えるものが分かり易いと思います。
文中では pen は、 a pen か、pens のどちらかで表現します。
不可算名詞的に pen とだけで表現は基本的にしません。

(例3)不可算名詞しか使えない名詞

たとえば、家具を表す furniture は代表的な不可算名詞です。
日本人的には数えられそうに思ってしますが、
家具という机や椅子、テーブルなど全てを含んだグループを呼称しているのであって、
それぞれの個をイメージした単語ではない、といったところですね。
家具というより、家具たち一式といったほうが近いかもしれません。

可算名詞、不可算名詞だけで覚えない理由

上記の例のように、可算名詞と不可算名詞のどちらかだけで名詞を覚えていると、
例1のようなどちらも使える場合に混乱するからです。
例えば coffee の他の例として、food 食ベ物という名詞も見てみましょう。
food は不可算名詞として紹介されることが多いですが、
この単語は可算、不可算どちらにも使えます。
 不可算名詞的使い方 … Japanese food 日本食
            a shortage of food 食料の不足
 可算名詞的使い方 … various foods from foreign countries 
            海外の様々な食べ物
仮に food を不可算名詞として覚えていると、
上記のようにfoods が出てきたときに疑問に思うでしょう。
なので、可算、不可算名詞のどちらかではなく、
ベースはどちらも使えると思った方が悩まないのではと思います。
そのうえで、可算、不可算どちらかでしか使えないものを覚えて行くという、
逆のアプローチで覚えて行くことをおすすめします。

話す時は気にしすぎない

the というべきところを a と言ってしまったり、
複数形で答えるべきところを a と言い間違えてしまうことは良くあります。
このとき、会話しているときはわざわざ言い直さなくても大丈夫です。
充分に意思疎通は可能だからです。
正確に言いたい場合は練習するときにしましょう(下記前回記事参照)
文法ミスは話すスピードでカバーできる

おわりに

今回は、冠詞のthe、単数のa、複数のs の付き合い方について、お伝えしました。
一朝一夕でマスターできるものではありませんので、少しずつ理解を深めていきましょう。

コメント